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最高裁判所大法廷 昭和29年(あ)3924号 判決 1955年12月14日

主文

本件各上告を棄却する。

理由

弁護人高橋万五郎の上告趣意は、末尾添附のとおりであるが、免訴判決に対しては被告人から無罪を主張して上訴できないことは、当裁判所の判例の趣旨とするところであって(昭和二二年(れ)第七三号同二三年五月二六日言渡大法廷判決集二巻六号五二九頁)、右同旨の理由により、被告人等の控訴を理由なしとした原判決に対しても亦被告人等から無罪を主張して上告の申立をすることは許されないから(昭和二八年(あ)第四九三三号、同二九年一一月一〇日言渡大法廷判決集八巻一一号一八一六頁)、本件論旨は採るを得ない。

よって、刑訴四〇八条により、裁判官斎藤悠輔の補足意見があるほか、裁判官全員一致の意見により主文のとおり判決する。

裁判官斎藤悠輔の補足意見は前記昭和二二年(れ)第七三号の大法廷判決に記載のとおりである。

(裁判長裁判官 田中耕太郎 裁判官 栗山 茂 裁判官 小谷勝重 裁判官 島 保 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 藤田八郎 裁判官 岩松三郎 裁判官 河村又介 裁判官 谷村唯一郎 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎 裁判官 入江俊郎 裁判官 池田 克)

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